シマフクロウは、開拓以前は北海道中に生息していたと言われます。
しかし、開拓や急速な開発によって住む場所が激減し推定約70羽で絶滅寸前となり、
国や研究者によって保護事業が34年前開始されました。
現在も保護活動は継続中です。
保護の成果により、今年3月には165羽迄数が増えた事が発表されました。
しかし現在、増えた個体が安定して暮らせる生息環境の保全がこれからの課題になっています。
これを踏まえ、私達は約30年にわたり実施されてきた
今まで明らかにされていない給餌の実態について、
採食量や行動などを明らかにする初めての実態調査に取組んでいます。
昨年は、つがいのみの年の一日の利用状況や季節による利用状況、体重変化などで、
季節毎や日ごと等の給餌の効果が分かってきました。
この成果は、定着地を探すシマフクロウの生息環境の保全に役立てていく予定です。
生息可能地を選定する際の、餌資源の指標などにも役立てていければと思います。
今年度は、サントリー世界愛鳥基金様の助成金により本調査を実施しております。