NPO法人
シマフクロウ・エイド

団体情報

シマフクロウ・エイドとは

私たちは、町内外の賛同者、企業、行政、団体等の協力や支援のもと、
シマフクロウの保護を進めるNPO法人です。

エイドには支える・支援するという意味があります。
理念図のように、保護活動を通して得た、成果や課題を環境教育や広報を通じて
地域や社会に還元することによって、サポーターや寄付など様々な支援を受けながら活動を行っています。
その活動の結果、図の外側の緑色の文字の目標が達成できると考えています。

*各イラストをクリックすると実際の写真が見られます*

シマフクロウ/協働の図

かつてのようにシマフクロウが北海道中の森に暮らす姿、
それが私たちの活動のゴールです。

ゴールに向けて私たちは・・・

  • 陸~海、人をつなぐ 森林生態系の保全
  • シマフクロウの保護・保全
  • 人もシマフクロウも喜ぶ地域づくり
代表インタビュー

団体情報

法人名 NPO法人シマフクロウ・エイド
所在地 〒088-1366
北海道厚岸郡浜中町茶内橋北西85番地
連絡先 0153-65-2183
設立 2008年6月
事業内容 シマフクロウの保護・保全、普及・啓発

沿 革

 

1992 任意団体「シマフクロウ を増やす会」を発足
2008.6.24 NPO法人シマフクロウ・エイド設立。浜中町にて講演会開始。
2009 浜中町内造船所と協働で専用巣箱を制作し、環境省の巣箱かけ事業で山林に設置
2011 北海道新聞社「第10回北海道新聞北のみらい奨励賞」受賞
公益財団法人日本野鳥の会実施のシマフクロウ生息調査に協力
釧路管内1エリアで新たなつがい発見(2012年)
2013 林野庁北海道森林管理局開催シンポジウム「巡視パトロールの最前線」にて基調講演
公益財団法人知床財団にて開催講演会「私たちの町のシマフクロウ」にて基調講演
JICA-国際協力機構より野生動物保護管理をテーマに講演講師受託
釧路地区地域子ども会育成指導者研究協議会より講演講師受託
出前授業「シマフクロウ学習」開始
釧路管内で継続観察していた1個体のつがい形成を確認
2014 JICA-国際協力機構より野生動物保護管理をテーマに講演講師受託
2015 24時間モニタリング調査試験運転開始
2016 24時間モニタリング調査開始
WEBサイトリニューアル
2017 WEBサイト・英語ページリンク作成
団体パンフレットリニューアル
国連生物多様性の10年日本委員会「生物多様性アクション大賞2017」入賞
2018 給餌のモニタリング調査(親子)実施
アートでシマフクロウ応援プロジェクトを国内外のアーティストと共同開催
浜中町の小中高校にて出前授業 実施
2019 北海道のウェブサイト「生物多様性の保全」のページに、「シマフクロウの森の再生」新ページ作成にあたり写真提供等協力。2017年~2019年北海道によるシマフクロウへの啓発事業に協力。
認定NPO法人アサザ基金と環境教育事業を協働し「人もシマフクロウも喜ぶ地域づくり学習」を実施
昭和女子大付属昭和中学校の伝統授業「私の研究」で選抜された「研究テーマ:シマフクロウ」に取材協力
シマフクロウの生息環境の再生に質する「生物多様性の保全、持続可能な一次産業と暮しを守る森づくり」について関係機関と合意を形成
2020 社会貢献財団の第52回社会貢献者賞にて当代表理事、事務局長が受賞
浜中町の水源域となる道有林(トドマツ主体の人工林)の混交林化により水源涵養機能再生に向け、北海道、浜中町、散布漁協、浜中漁協、当団体で合意成立。協定締結に向け専門家を交え現地検討会開催、実施計画を策定。
周辺市町の複数流域の水源域となる浜中町の酪農地帯の水源林・河畔林再生。多様な主体と協働で自然と一次産業の共存を目指す「シマフクロウの道再生プロジェクト WAKKA」を酪農業者、林業家、NPO法人シマフクロウ・エイドや諸アドバイザーや環境調査員、樹木医等で始動。初年は環境調査を実施、次年度の植樹地周辺の河畔沿いの鳥類・魚類・水生生物等生物調査や樹種選定調査を実施。
2021 北海道、浜中町、散布漁協、浜中漁協、自団体で森づくり協定を締結。「浜中町 森里海をつなぐ シマフクロウ地球の森」づくり開始。植栽に地元学校・漁協が参画。
「シマフクロウの道再生プロジェクトWAKKA」にて、酪農地帯の水源林・河畔林再生に向けた植栽開始。植栽に地元学校・地域住民・酪農家が参画。
長崎県諫早市にて「第1回森里海を結ぶフォーラム」を、京都大学関係者・環境省・企業・全国各地の環境保護団体等と協働で開催。開催。実行委員会参画、絶滅危惧種円卓会議企画・登壇。
一般社団法人日本善行会、日本善行表彰・自然と文化財愛護部門にて受賞。
2022 釧路総合振興局管内に生息するシマフクロウ 1 つがいが利用する給餌池利用状況調査結果3年分のデータ解析を行い報告書にまとめ関係機関及び関係者と共有した。解析の結果得られた仮設の解明のための新たな調査展開についても関係者と協議を行った。
1970 年代に酪農振興のため河川改修された川の崩壊箇所の再生のため、川下の漁協、河川管理者、問題提起した当法人等関係機関で現地踏査を行い、将来の森と海の健全な河川環境を取り戻す事で合意し解決に向けて道筋が整理された。
(一社)サスティナブルシーフード協会のオンライン授業「おさかな小学校」の10月授業「サケがつなぐ森と海」講師受託。
(一社)全国日本学士会発行のアカデミア 2022年7月号 NO187 、大丸札幌店「コープ未来の森づくり基金様の活動パネル」にて当活動が紹介された。
シマフクロウ・エイド事業型連動寄付にて、株式会社三信商会樣による「シマフクロウ応援湯たんぽ」、株式会社ダイナック樣による「北国とミルク」寄付付きイタリアンメニューを展開いただいた。
2023 釧路総合振興局管内に生息するシマフクロウ1つがいが利用する給餌池の利用状況調査を通年実施し、赤外線カメラ映像による24時間体制にて、給餌池に飛来するシマフクロウの1つがいと幼鳥の採餌状況、体重、利用頻度、繁殖行動等の基礎データを収集し蓄積した。
釧路総合振興局管内における3つがいの繁殖確認調査を適期に実施した結果、2地点で2つがいの繁殖を確認し、2羽の幼鳥の巣立ちを確認した。
酪農地帯の水源林再生として趣旨に賛同いただいた酪農家の土地約800㎡に防鹿柵設置し、浜中町内小学校4年生17名と実生ポット苗120を植栽した。本体験学習は、土地提供者の地主と集水域の学校生徒の交流や、酪農と水源林の関係を学び合う企画となる。
シマフクロウの保護・保全にかかる課題と、関係地域の一次産業の資源保護など持続可能な未来にかかる課題と共通する点を地域住民と探る「第1回はまなか環境意見交換会」を浜中町・環境省北海道環境パートナーシップオフィスの後援のもと開催し、町内関係機関及び町民のべ40名が参加し活発な意見交換を行った。
阪急阪神百貨店主催の「60周年記念 大北海道物産展」への出店依頼で、パネル展、講演会を行い、シマフクロウの現状や当活動などについて多数の来場者に普及啓発を行った。
2024 2017年1月~2020年1月における給餌の利用状況調査結果の詳細を解析した結果を取り纏め論文を作成・投稿し、釧路市博物館紀要にて2024年2月に正式受理され、2025年3月に刊行の運びとなった。論文では、給餌池以外の場所に遠征する行動と体重等の変化が明らかとなった結果を受け、シマフクロウの行動圏の詳細を明らかにすることはこのエリアのシマフクロウの永続的な環境保全に繋がり、また将来人工給餌に依存しない自立に向けたステップとして重要であることから、基礎情報を知る周年生態解明を目的とするGPS行動圏調査が急務だと考えられた。
釧路総合振興局管内における3つがいの繁殖確認調査を適期に実施した結果、2地点で2つがいの繁殖を確認し1羽の幼鳥巣立ちを確認した。
浜中町環境基本計画改定検討委員会にて、地域の自然環境の持続的な保全の仕組みとして、新たに森・川・湿原・海の一体的なつながりを重視した流域保全を基本方針とすること、及び、森と海をつなぐ河川環境の保全に対する施策の検討などを提案し計画に反映された。
観察を続けるシマフクロウの複数つがいの生息環境の長期的な生態系改善に向けて、既存生息環境の森林施業や鹿食害等の影響で河口の漁業への影響も懸念が増しているため、森林管理者である関係機関と現地検討会を開催し現状を共有し、北海道が2023年11月に施行された北海道生物多様性保全計画 第 2次計画に則り、将来の生息環境の向上が展望できるゾーニングの変更を求めた。
1つがいのテリトリーとなっている水系において一部人工的に直線化され支流が断絶されているエリアの改善に向けて、現状の魚類等水生生物の生息確認調査を実施した。絶滅危惧種Ⅱ類(UV)のエゾトミヨをはじめ、水生生物9種を確認した。
シマフクロウの生息可能域の保全・再生と、関係地域の農林水産業の持続的保全、北海道知事が公約としたシマフクロウの森の再生の同時解決を目指した協定に基づく水源林再生、地元を主体とした保全体制の構築を推進した。
森づくり協定事業4年目は、合計1700㎡に防鹿柵を設置し、地元小中学校2校のべ72 名の総合学習にて800 ㎡に在来種の在来種の実生群ポット苗25 種176株を植栽した。
4年間の植栽面積はのべ4200 ㎡となり、6年後以降は種子散布が始まり、約200倍の在来広葉樹種の遺伝子の生息域拡大が想定されている。
地域の自然を次代に確実に継承するために、 町の自然の仕組みや歴史を知る子どもたちの郷土学習に注目し、その学習を長く提供し続けるために大人がサポート出来ることについて考える第 2 回はまなか環境意見交換会を浜中町と共催で開催した。多世代による意見交換会では地域ならではのアイデアが浮き彫りとなった。
「浜中町 森里海をつなぐ シマフクロウ地球の 森づくり」の一環で 、流域に関係する浜中町内小中学校3校のべ91名の総合学習にて「豊かな海を育む森づくり学習」を企画・実施した。
森づくり指導研究者、漁協、役場農林課のサポートのもと、環境バロメータ―のシマフクロウを指標とした生きもの同士のつながりや一次産業の関係について楽しみながら理解を深めた。
シマフクロウの生息環境保全と一次産業の持続的保全に貢献する、地域の全小学校のべ79名を対象に、森川海の相互のつながりや一次産業との密接な関係について体験的に学ぶ「森と海の繋がりを考える学習」を町教育委員会後援のもと初企画し実施を開始した。

役 員 ・社 員

代表理事 菅野 正巳:
環境省嘱託シマフクロウ保護監視員
環境省委嘱希少野生動植物種保存推進員
北海道森林管理局 自然保護管理員
副代表理事 佐藤 文男:(公財)山階鳥類研究所 フェロー
武士 聡:民宿霧多布里 代表
理 事 不破 理江:ロシア語 通訳
吉田 俊彦:NPO法人バーブレスフック普及協会 代表理事
菅野 直子:NPO法人シマフクロウエイド事務局長 兼務
監 事 山﨑 貞夫:山﨑林業(株) 代表取締役
社 員 川村 義春:浜中町議会議員
ほか

事業報告・決算